禅師

 

Biography

  • 1955年 東京生まれ。
  • 1997年 スリランカのピヤッダシ・マハーテーラ(大長老)より比丘戒を受ける。
  • その後、アメリカ、コスタリカ、ブラジルでの森林修行を経て、パオ・セヤドーに師事するためにミャンマーに渡り、セヤドーの元で七清浄の全止観法、二十四縁起法、道果法、三明を修める。
  • 2013年5月 パオ・セヤドーの命を受け日本に帰国。以後、毎週日曜日、増支部経典に厳密に準拠して布薩瞑想会を開催し、瞑想の個人指導とアビダンマを中心とした伝法を行う。
  • 2017年11月 傳修院を開山。 毎週日曜日の布薩瞑想会では瞑想の個人指導のほか、二十四縁起、三相四十行相等のダンマの伝法を行っている。

マハーカルナー禅師と傳修院の沿革

マハーカルナー禅師(Ācariya Mahākaruṇā, 大悲禅師)は、20年に亘る海外での仏教修行を終え、パオ・セヤドーに師事するためにミャンマーに向かいました。セヤドーから毎日、厳格な個人指導を賜るという僥倖を得て、師のもとで七清浄の全階梯を終了し、傳法灌頂を下賜され、阿闍梨位を拝受しました。それにともない、セヤドーより「お釈迦様の本当のダンマを日本に伝えよ」との命を受け、2013年5月に帰国しました。

パオ僧院内の禅師の住居

帰国後の2013年9月、テーラワーダ仏教協会初代会長、鈴木一生師の尽力で「パオ森林僧院日本道場設立準備室(仮称)」が組織され、毎週日曜日に布薩瞑想会がスタートし、禅師による瞑想指導とダンマの伝法が始まりました。

その後、運営スタッフ有志を中心に「マハーカルナー法友会」が組織され、毎週日曜日に「布薩瞑想会」「修行者のためのアビダンマ講座」「原始仏教トーク」を開催、禅師による原始仏教のダンマの伝法が休みなく続けられました。また瞑想会や毎年数度開催される瞑想リトリートを通して、瞑想の実践指導も精力的に行われました。

2017年11月12日、サンガ設立の好機を得て、千葉県に傳修院(マハーカルナー傳修院、大悲傳修院とも呼ばれる)が開山されました。以来禅師は、篤信の参学者の方々に支えられながら、アビダンマ、二十四縁起識別法、無礙解道詳説、四念処法、三相四十行相など、より専門的なダンマの伝法を、一切の妥協を排して続けられています。

パオ・セヤドーは傳修院の開山をことのほか喜ばれ、「如何なる宗派や先入見にも縛られない、真のブッダ・ダンマを日本の地に広めるように」との祝福のメッセージを寄せられました。

傳修院では2018年より、これから仏教や瞑想を学んでいこうという方々のために、隔週日曜日にメディテーション・ワークショップを開催しています。多くの方々が生活の中に瞑想を取り入れ実践できるよう、禅師が直接、瞑想のやり方をわかりやすく解説し、参加者のみなさんと親しくお話しをする得がたい機会となっています。

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■ 2020年8月2日現在「修行者のためのアビダンマ講座」は2013年10月1日の伝法開始以来、全330回を数えました。

■ 布薩とはウポーサタのこと。布薩日は毎月四回あります。(正確には新月、上弦の半月、満月、下弦の半月の四日ですが、現代では集まりやすい休日に布薩会を行うことが多くなっています。傳修院では毎週日曜日に行われています。)

お釈迦様は増支部経典 8-41において、「在家の仏教信徒が今生ばかりでなく、来世においても大いなる幸福と隆盛を得るためには、月四回の布薩日(Uposatha)には必ず僧院に参学し、八戒を受戒し、六随念を至心に読誦し、善知識の法話を聞かなければならない」と、厳しく説かれています。
これを受けて禅師は、日本で伝法を始められて以来今日に至るまで、お釈迦様の指示されたとおりに厳格に布薩会を執り行っています。

傳修院の定例イベント

● 傳修院布薩会(ふさつえ)(毎週日曜日10時より16時まで)

瞑想、瞑想の個人指導、托鉢会(たくはつえ)、八戒授戒、六随念読誦、法話、質疑応答等。

● メディテーション・ワークショップ  (隔週日曜日の13時より15時まで)

初心者の方々を中心とした瞑想ワークショップです。どなたでも参加できます。禅師が直接、瞑想法をわかりやすく解説指導します。

● オンラインによる伝法

現在、週一回、オンラインで特別法話が配信されています。どなたでも受講することができます。配信を希望される方はdenshuintv@gmail.com までお申込みください。

また2020年8月現在、参学者に向けて三相四十行相の随念法の伝法が、週一回のペースで動画にて配信されています。

新たに参学者になられた方は、今までに行った330回に及ぶ「修行者のためのアビダンマ講座」の伝法を、動画または音声によって、ご自分のペースで順番に受講することができます。詳しくはdenshuintv@gmail.comまで、お問い合わせください。

傳修院における瞑想指導の主な内容

サマタ瞑想

アーナパーナ・サティ、三十二身分、カッシーナなど全40種類のサマタ瞑想。
色禅:初禅、第ニ禅定、第三禅定、第四禅定。
無色禅:空無辺処、識無辺処、無所有処、非想非非想処。

ヴィパッサナー行の準備段階

サマタ瞑想を証悟した修行者が対象です。
名色識別智:名色の識別法。
縁摂受智:過去世と未来世の名色の識別(十二縁起観法)。

ヴィパッサナー行

ヴィパッサナー瞑想の準備段階である名色識別智と縁攝受智を証悟した修行者が対象です。
思惟智:多岐にわたるVipassanā観法の実践。
生滅随観智:名色の生起、止住、消滅の観察と三相(無常・行苦・無我)の看破。
行捨智:名色の生滅識別と三相看破の完成。

二十四縁起識別法、無礙解道、四念処法、道果法、神通その他の高度なダンマ

口伝のため非公開。

セイロン大寺派と傳修院の関係

傳修院は、六世紀頃、ブッダゴーサを中心とするセイロン大寺派が編纂したパーリ五部聖典およびその注釈だけを絶対視するのではなく、それ以前の北伝四阿含や部派仏教各派の残存経典、龍樹の中観仏教などを客観的に参照しながら、お釈迦様在世当時の本当のダンマと修行法を、修行実践を通して実証していくという立場をとっています。

故に厳密には傳修院はセイロン大寺派(いわゆるテーラワーダ)に属するサンガではなく、「ダンマと修行法の原始仏教への回帰」を目指す原始仏教サンガということになります。

一例として、傳修院では現在、四念処法の伝法が行われていますが、長部22の大念處経と中阿含経98の念處経の両経をテキストとし、両経およびいくつかの別伝を比較参照しながら伝法が進められています。これによって長部経典だけでは知り得なかった四念処法の本来の姿が数多く明らかになっており、修行実践において大きな成果を挙げています。

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■ 禅師の師であるパオ・セヤドーご自身はセイロン大寺派の法脈に属しておられますが、ダンマに対して如何なる先入見も持っておられず、大乗仏教諸派のお弟子さんも数多く擁していらっしゃいます。禅師はパオ・セヤドーに師事するにあたり、自らの原始仏教への強い志向を示され、セヤドーはそれを受容された上で禅師に師資相伝の伝法を授けられました。

■ 禅師をセイロン大寺派(=テーラワーダ)の比丘と誤解される方を時々お見受けいたしますが、禅師は伝法を始められて以来一貫して「私の出自は北伝四阿含と中観であり、修行し伝法しているダンマは原始仏教の領域に属する」と明言されております。師であるパオ・セヤドーが属されていることもあって、禅師はセイロン大寺派の方々に特別な親愛の情をお持ちですが、ご自身の法脈を大寺派あるいはテーラワーダとは考えておられません。

傳修院の活動は、随時本ホームページ(mahakaruna.online)、Twitter(@mahakaruna00)にてお知らせしています。毎週の法話の動画配信の詳細についてはTwitterをごらんください。